医療従事者ミヤタの病気紹介ブログ

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はんにゃ川島さん告白の腎臓癌で出る症状は?

こんばんは。最近、はんにゃ川島さんや小西博之さんが腎臓癌の治療を受けていたと告白し話題となっています。では、どのような症状が腎臓癌のサインなのでしょうか。

まず、腎臓癌は比較的高齢者に多く、男女比は2~3:1といわれています。しかし、川島さんは32歳で癌が発見されたということですし、若年者で癌にならないというわけではありませんし、定期検診が重要であるのは間違いありません。

症状は初期で出ることはまれですが、腎臓癌に特徴的であるのは血尿でしょう。癌が進行すると、腰や背中に痛みが出る、お腹の辺りにコブが出来るなどの症状が出ることもあります。他には体重減少、発熱、貧血、倦怠感なども起こります。

癌といえば怖いのは転移ですが、腎臓癌は肺>骨>肝臓に転移しやすいです。肺に転移すれば咳、血痰、呼吸困難などが出ます。骨に転移すれば痛み、病的な骨折、手足のしびれなどの症状が出ます。

腎臓癌は放射線抗癌剤などが効きにくいため、手術が最も有効な治療法となります。癌は他の臓器に転移が見られれば手術を行わないことが多いのですが、腎臓癌は手術が可能であれば腎臓の摘出を行い、転移している部分も摘出することが推奨されています。ちなみに腎臓は2つあるので1つ取ってしまっても残りの腎臓で十分機能を果たすことは可能です。

腎臓癌は早期に症状が出にくい癌ですが、尿に血が混じって出たときは病院を受診されることが、早期治療を始めるための第一歩でしょう。